![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/86554C0B-170F-4DAE-8666-553080EEF3DE.jpg)
さて、今回は撮影ディレクションのお話です。
モデル撮影と聞いて思い浮かべるのは、きれいなモデルさんがポーズをとって、カメラマンがパシャパシャ撮影するシーンを思い浮かべると思います。
その通りなんですが、そこに行き着くまでに様々な手配が必要となってきます。
そんなモデル撮影に必要なステップを紹介します。
当社の場合、振袖の撮影がほとんどなので、きれいな振袖写真ができあがるまでのステップを紹介します。
●コンセプト作り
どんな写真にするのか?を決める作業です。とても大事です。
これはディレクターやカメラマンだけでなく、関わるスタッフすべての共通認識にする必要があるので、アタマで思い描いているだけでなく、書類にする必要があります。
このコンセプトがしっかりしてないと、今後の作業の良い悪いが判断できなくなります。
![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/20b826c5516f97f860239764357774be-1024x725.jpg)
●モデル選定
まずはキャスティング会社さんにコンセプトや予算を伝えて、該当するモデル候補を出してもらいます。
この候補がめちゃめちゃたくさん来ます。
コンポジットと呼ばれるモデルの資料があり、身長等のデータが記載されています。
![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/905face225e02c20e5594caf6608f939-918x1024.jpg)
ただコンポジットだけでは、たまたま撮れたステキな写真ってこともあるので過去にはオーディションも行っていましたが、今はそのモデルさんの名前で画像検索したりInstagramを見たりで決定していきます。
●ロケ地探し&ロケハン
コンセプトに合った撮影をするためのハウススタジオ・ロケ地探しです。
スタジオのWEBサイトだけでは、メイクや着付スペースなどの細かいところがや使い勝手がわからないので、ほとんどの場合直接見に行きます。
ロケ地選定も近くに着替える場所はあるのか?コンセプト通りの絵面になるのか?などなど、チェックをするために現地に行くのは必須です。
![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/IMG_9670-1024x768.jpeg)
![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/IMG_9506-1024x768.jpeg)
![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/IMG_9705-1024x768.jpeg)
●美容スタッフ確保
美容師さんなら誰でもOK!というわけではありません。撮影用のメイクは普通のメイクより濃い目にするなど、写真として上がった時の見栄えを重視しますので、コマーシャルフォトに慣れているヘアメイクさんに頼む必要があります。
![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/IMG_5123-1024x768.jpeg)
●着付師確保
めちゃくちゃ大事です。
振袖の撮影で使う振袖は、仮絵羽とかモデル仕立てと呼ばれるもので、ようはきちんと仕上げられていない仮縫い状態の振袖です。
私は着付けができないので、その難しさはわからないのですが、ホテルで長年着付けに携わっていた着付師さんでも仮絵羽の着付けがまともにできなくて、撮影が中止になってしまった苦い経験もあります。
![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/d3302f2eff26bb5393a8a049dc38b304-874x1024.jpg)
●カメラマン確保
カメラマンにもいろんなタイプの方がいて、撮影だけで完璧にしたがる方や、Photoshopでの補正ありきで考える方、スピードのある方、丁寧な方等々いろいろです。どれが正解というものはありませんが、ディレクターとの相性は大事ですね。
![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/E5DF2296-F664-4F08-A612-D6F1FCB4367A-1024x768.jpg)
●撮影小物準備
代表的なものは「花」ですが、適当に準備するわけではなく、コンセプトや振袖の色に合わせたものが必要です。
それ以外にはアンティーク小物や雑貨類などなど、コンセプト通りのイメージにするために様々な小物を用意します。
大掛かり場合は、小物じゃなくてスタジオ内にセットを組む場合もあります。
![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/233c3aba916ef2c3564821a1ccdca368-1024x683.jpg)
●当日のスケジュール作成
限られた時間でいかに効率よく撮影するかを考えます。
このモデルさんが準備しているときにこっちのモデルさんを撮影して、この間にバック紙を変えて、ここでライティングを変更して・・・と、やることをパズルのように組み立てます。
![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/ef168a98fd5f58d54f654a9b0d8b0c5b-724x1024.jpg)
●撮影
ここまできて、やっと撮影です。
きれいなモデルさんがポーズをとってカメラマンがパシャパシャ撮影するやつです。
振袖の撮影はモデルさんの表情・ポーズだけではなく、着物の乱れも気にしないといけませんので、頻繁に撮影を止めて直しています。
![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/0C126997-FACD-4F3D-88A1-91D24209B698-1024x768.jpg)
![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/86554C0B-170F-4DAE-8666-553080EEF3DE-1024x768.jpg)
●セレクト
さて、撮影後も大変です。
1日に撮影する枚数は簡単に1000枚を超えます。
この中から使用する数点を選ぶために全画像をチェックです。
![](https://handa-cp.co.jp/blog/wp-content/uploads/2022/12/73bd8f5ba06d205e99a6bfb1a6bc30c0-1024x724.jpg)
●補正
モデルさんだって人間です。ニキビができたり、お肌の調子が悪いことだってあります。
振袖の場合は商品の色合わせという作業もあります。
●クライアント・メーカーの確認
スポンサー様や振袖メーカーさんにこの写真でいきますよ。の確認です。
●エージェンシー確認
いわゆるモデル事務所ですね。有名なモデルになると、どの写真を世に出すのかを判断することになるので、かなり厳しくチェックされる場合もあります。
苦労して補正したカットが「変更」となることもしばしば。
●利用規約の作成
モデル写真には使用期限や使用媒体の契約があります。
店舗が写真を使う場合に契約外の使い方をしないでくださいね。をしっかり伝え、契約書にサインしてもらいます。
と、こんな感じで年に数回撮影を行っています。
華やかな現場はほんの一瞬なのです。
そしてできあがった写真がこちら!
https://www.beaut-furisode.com/
「BeauT」は半田中央印刷が運営するブランドで、もちろん撮影ディレクションもすべて当社が行っています!